総索引
・どんぐり倶楽部・どんぐり先生:どんぐり先生はじめまして。先日オランダより秋のSP−CDをお願い致しました●●と申します。
おかげさまで昨日無事CDを受け取らせていただきました。迅速に対応していただき本当にありがとうございました。
 どんぐり倶楽部さんのことは小3の息子の学習方法で悩んでいた時にM学習の
K先生のところで知りました。
 私には子どもが三人おり、それぞれ
シュタイナー学校の中、小、幼稚園に在籍中です。
 小3の息子の方は学校は楽しいと言うものの、学習意欲が薄く注意力散漫と担任の先生から度々注意をうけてきました。
 息子は言葉が遅く小3の現在でも日本語も現地語も遅れ気味です。そのため授業を十分に理解しきれていない部分があるようです。
 家庭の事情があり日本人補習校には通わせてきませんでしたので、日本語は家庭で学習してきましたが、ドリルを使いながらの学習には
限界を感じていました。そんな時どんぐり倶楽部さんと出会いどんぐり先生のお考えに深い共感を覚えました。先生のお考えにシュタイナーとの
共通点が感じられたからです。先生のご本やHP.過去ログを読ませていただくうちに、してはいけない学習はさせてはこなかったものの、
しなくてはいけない学習もしてこなかったのではないかと今の息子の様子を見て強く感じています。先月より週一回のペースでどんぐり問題に
挑戦していますが、文章をよく理解せずただ数字合わせをして答えを出そうとしているのがわかります。
「よく考えてごらん」と言えば「分からない」「出来ない」と言い、明らかに考える力が育っていない事が分かり大変ショックでした。
娘が良く学び考える事が好きな子どもだったので同じ学校に通っている息子も自然と学ぶ事に興味を示しそうなってくれるのではと過信していました。
学校に子どもを任せ安心していた愚かな母親でした。シュタイナー学校に通う事になった時先生が言われた事は「学校はあくまで家庭生活の延長線上にあるものです。」
と家庭生活の重要性を強調したものでした。娘が幼稚園の頃の話ではありますが子どもをよく見て丸ごと受けとめ温かい愛情で見守ってあげると言う姿勢は
子どもを教育していく上では基本中の基本でした。私は息子に対してその大切な気持ちを忘れていたのかもしれません。
そして、その結果が今の息子の状態なのかもしれません。息子は気持ちが優しく神経質なところがある子どもなので体が弱く寝込みがちな私に対しての
心配や不安感がずっとあったと思います。また夫がしつけにとても厳しい人なので余計に心が安定できなかったと思います。その事に気がついてからは
できるだけ息子に不安感を与えないように安心感を与えるように努めています。時間はかかるかもしれません。でも母親の私が変われば息子の様子にも
必ず変化が見られるのではないかと思い理想どうりでも完璧でなくても、ただただ見守って愛されている実感を感じさせたいと思いました。正直なところ勉強の遅れは気になりますが、
嫌々やっても身に付かないのはわかっているので楽しいという気持ちが損なわれない量として
一日漢字一文字を大きく片方のページに書かせてそこに息子がイメージした絵を描き、もう片方のページには書いた漢字を使った短い文を書いて終わりにしています。
この方法にしてから漢字の勉強が楽しいと言うようになり、ノートは宝物になりました。
相変わらずどんぐり問題には悪戦苦闘していますが、
算数だけでなく国語の力もつく問題だと思いますのであせらず、じっくり取り組ませようと思います。今はとにかく学ぶことは楽しいという事を
教えたいです。私はこちらの教育事情には詳しくはないのですが時代の流れなのか、シュタイナー学校は以前より公立化してきているような気がします。
息子のクラスは他の学年と比べ生徒数が多く、先生一人では十分に子ども達の様子を把握できない状態です。また表面的な学習効果を求める父兄が非常に
多く先生にもそれを期待しているようです。 息子の話では
確認学習のため度々大量の計算問題をタイムを計ってさせたりしてきたそうです。
また指折り算はやめて暗算をするようにと繰り返し注意されたとも.....。 (息子は未だ指折り算です。)以前ではとても考えられなかった事が
シュタイナー学校の中でも起こっています。
もしかしたら知らなかっただけで以前から同様の事はあったのかもしれません。
でもまわりで何が起こってもやはり「自分の子どもは自分で守る」しかないのですね 。どんぐり先生のおかげで覚悟ができました。
ありがとうございました。先生がご多忙なのにとりとめのない文章を長々と書いてもうしわけありませんでした。まだまだ勉強不足を感じています。
これからも先生のご本やHP.過去ログで勉強を続けさせていただきたいと思っています。どうぞ宜しくお願いいたします。
先生もどうぞお体をお大事にお過ごしくださいませ。失礼いたします。

<返信>
「どんぐり倶楽部」のItoyamaです。
●日本でもお母さんは大変ですが、外国では尚更ですね。ですが、人間育てです。「ゆっくり・ジックリ・丁寧に」いきましょう。
シュタイナーは人間が生まれてからも進化すること(脳内進化)に気付いていただけで理論や学習方法を確立してはいません。
理論は中途半端ですし学習方法は素人です。ですから、教育の指針にブレがあります。丸ごと受け止めるという大前提が正しかったのが救いです。
が、それ以上ではありません。最初にシュタイナーについて読んだとき(私は人智学から入りました)にピンと来ました。
時代の要請(教育ではなく調教の要請)を凌駕することは出来ないだろうと。
見せる教育と同じように見せない教育が大事であることと同様に、させる教育と同じようにさせない教育も大事なんです。
「できるからさせる」「できるようにさせる」は幼児・児童期には非常に危険なのです。
●お母さんはお子さんと一緒に元気にならなければいけませんよ。
もしも、日本に戻られる予定があるのでしたら、小学校の算数の教科書を全学年分揃えておくといいですよ。
半年もあればマスターできる内容であることが分かります。では、また。
<返信>
どんぐり倶楽部・どんぐり先生:どんぐり先生 こんにちは。お忙しいなか 早々にメールをいただきありがとうございます。
先生のあたたかいお言葉におもわず涙がこぼれそうそうになりました。先生のお考えをお聞きして、今まで感じてきた疑問がようやく解た思いです。
遅すぎたかもしれません。でも私にはそれだけの時間が必要だったのかもしれないと思っています。初めて、どんぐり倶楽部さんのHPに出会った時、
暗闇のなかにひとすじの光が見えたように感じました。 それが今は確信に変わりました。うまく言葉に表すことができませんがそのように「感じた」のです。
これからは迷う必要なく歩んで行けます。「どんぐり」でこどもと一緒に元気になります。どんぐり倶楽部とどんぐり先生に出会えたことを心より感謝しています。
今、オランダはとちの実がたくさんなっています。
(こちらではKastanje(カスタンイェ)と言います。)花屋さんやスーパーの野菜コーナーにはオレンジ色のかぼちゃPompome(ポムプン)が所狭しと並んでいます。 
四季の変化が少ないオランダで唯一秋を感じさせるものです。日本も秋風の涼しくなってきた頃でしょうか。先生もどうぞお体をおいといください