<普通に天才を育てる「どんぐり方式」〜「どんぐり方式」は子供達を守るために在る。〜>

●よくある危険な勘違い。
早期教育の本を読んで「たくさんの体験をさせなくては!」とばかりにせっせとどこかに連れて行く人がいる。
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退屈になるくらいの時間的な余裕がないと工夫は出てこない。
工夫こそ(工夫しようとする頭の働き)が多様な思考モデル作成そのものなのである。
次から次に目先だけを変えても頭の中で使われる処理モデル(思考モデル)は重複するばかりで
新しいモデルは生まれない。ここでも量より質であり高速よりも低速が大事なのだ。低速というと聞こえが悪いが
余裕の時間である。余裕の時間に新しいモデルは考えられるのだ。余裕(飽きるほどの時間)を与えて工夫する脳の働きを待つことが最良の環境である。
もちろん、その時には工夫に使う材料は用意しておく。
「様々な体験=多様な思考モデル作成」ではない。
「深い体験=多様な思考モデル作成」なのだ。
深い体験を味わうには必然的に時間がかかる。
だから、「様々な体験=多様な思考モデル作成」という考えは危険極まりないのだ。
学習をあまりにも表面的に捉えているからこんな考えが出てきてしまう。
計算ではどんな計算でも「10の補数と九九」しか使っていないのに、多量の計算をすれば多様な計算をしているから学力養成になると勘違いしている人達と同じである。
生きるための環境適応反応と思考の発達とは全く違うことなのに同列に論じているのが「数多く」とか「高速に」とかを勧めるお粗末な早期教育の手法である。そこには何の脳内進化の要素も含まれてはいない。見た目だけが異なる内容は全く同じ単純な思考回路の使用があるだけである。
※特に自分で広範囲に動けないとき(幼児・児童期)には、自分の動ける範囲内での深化が大事なのである。子供が自力で行けないところに何かあると思うのは勘違いである。全世界を回って様々な物を観察してきた者でも時間をかけて自分の身の回りを丁寧に観察した者には到底かなわない。「見る目」は広さではなく深さを問題にするからだ。
どんなに広く耕しても深さが足りなければ作物は収穫できない。じゃあ、広く深くならいいじゃないかという人がいる。そんな時間やエネルギーは与えられていない。限界があるから人間なのだ。時空間の限界を前提とせずにする論は意味をなさない。

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●教育の神髄は教えることではなくて「気付かせること」である。野放しではいけないのは当然であるが、過程を味わうことを教えないのは異常である。
教えるための工夫は12才以降には重要になるが、12才以前には気付かせるための工夫が全てである。
特に「味わい方に気付かせる工夫」は最も高度な工夫を要する。
だから、家庭教育の理想は「気付かせる教育」であって「結果を教える教育」であってはいけないのです。
学校との進度で言えば家庭で気付かせて工夫させて熟成した時に学校で自分の工夫を確認できるタイミングで授業を受けることが理想です。「学校よりも先に進んで〜すれば楽だろう」なんて考えは最も危険な考え方です。子供の才能を全滅させます。「気付き」も「工夫」も「熟成」もなく結果だけを出して「出来る」と勘違いする。

2005.9/17-2
過激すぎるかな?
〜絶対にやってはいけない、おバカ脳を作る「解ければいいジャン学習」〜
〜「おバカ脳の育て方:どこかでやってる早期教育?」〜
ん〜、流石の私もHPに公開するには...。
●どこまで教えていいのか、どこから悪いのか
「生活や遊びを楽しむために必要な知識ならOK」「受験や検定などはダメ」
→少ない生きた知識をどこまで応用できるかが力を育てる
→応用することそのものが思考モデル作成になり、脳内進化を促す
→「過程が大切」は9才までに限ると「過程が全て」であり「〜できる」を基準とする評価は一切無用である。
「できる」と思考モデルの多様さは全く比例しないからである。


2005.9/17
子供は誰もが普通に天才である。
しかし、
お粗末な教育は天才を徹底的に破壊する。
悲惨なことに、
過敏で適応力の高い成長途上の子供達は
お粗末な教育に見事に適応してしまう。
そして、進化できずに成長を終えてしまう。
防衛策はあるのだろうか?
ある。
この残酷な工程(お粗末教育の影響)を知っておけば、
家庭で子供の天才を守ることが出来る。
※お粗末教育:早期教育や先行学習に代表される「暗記・暗算・高速反応・徹底反復」などの思考モデル作成を阻害する学習方法
※9歳以下の子供達に与えられる知的系統的教育は脳内進化を阻む最も危険な教育である。
 にもかかわらず、この様な教育に貴重な時間とお金を費やして嬉々としている人達がいる。
 子供の反応を丁寧に見るだけで分かることなのに、何も見ることが出来ないでいる。被害者は子供達である。


●最も大切な(脳内進化に絶対不可欠な)多様な思考モデルの蓄積を邪魔するものは思考モデル作成時期である9才までは厳禁である。
●思考モデルは少ない材料を体験(五感:特に視覚)を通して応用することで生まれる。そして、この思考モデルの蓄積が脳内進化を助ける栄養となる。
●思考モデル作成を邪魔する代表例は「暗記」「暗算」「高速計算練習」「高速反応練習」「高速種類分け・高速分類」「フラッシュカード」
●思考モデルは解答に結びつかない事柄も含めて様々な考えを巡らせることでのみ増加します。この時に十分な時間を与えられないと最低の思考モデルしか作れなくなります。問題が解けるとか解けないとかは一切関係ないのです。作っているのは決まり切ったパターンではなく無限の思考回路なのです。これが大事なことなのです。従って再現すると言うだけのパターンしか使わない暗記や「10の補数と九九」しか使えない計算はどんなに多くの問題数をこなしても何の思考モデルも増やさないので学力養成にはなりませんし、ましてや、それ(考えないこと:単純思考モデル反復利用)をどんなに高速に出来るようにしても思考モデルは何一つ増えないのです。増えないどころか増えにくい素地である「かたい頭」を作り上げてしまいます。


●掛け算(九九も)を教える前に文章問題を使って自力で等比を理解させなければいけない理由:反対に等比を考えつく前に掛け算を教えてはいけない理由。
→脳内進化の道を遮断する致命的な知的系統的な早期教育。


<掲示板より>
先日、OMX07のうみとそらのあおさの問題を解いていた時、娘がいきなり紙の上に丸を6個書きました。それをしばらくじ〜っと見て、おもむろにそのうち3個を大きな丸で囲みました。信号機の絵を描いたのは、その後です。どうやら丸を書いて、それで6の半分を出した様です。その考え方に、親の方がびっくりしました。どうやら既に絵に描くと分りやすい、というのが、理解出来たようです。すごいです。
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<0MX07>〜年長用〜
うみと そらの かいわのなかで どっちが あおいか はなしました。
うみは じぶんは しんごうきの あおを 6こ つけたぶんくらい あおいと
いいました。 そらは じぶんは うみくんの あおさの はんぶんの 
あおさだねと いいました。 それでは ふたりのあおさを あわせると
どれくらいの あおさに なると おもいますか。
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