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小学校学習指導要領(平成10年12月告示、15年12月一部改正) 第1章 総則
第1章 総則
第1教育課程編成の一般方針
1.各学校においては,法令及びこの章以下に示すところに従い,児童の人間として調和のとれた育成を目指し,地域や学校の実態及び児童の心身の発達段階や特性を十分考慮して,適切な教育課程を編成するものとする。学校の教育活動を進めるに当たっては,各学校において,児童に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫を生かし特色ある教育活動を展開する中で,自ら学び自ら考える力の育成を図るとともに,基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り,個性を生かす教育の充実に努めなければならない。
第2内容等の取扱いに関する共通的事項
1.第2章以下に示す各教科,道徳及び特別活動の内容に関する事項は,特に示す場合を除き,いずれの学校においても取り扱わなければならない。
2.学校において特に必要がある場合には,第2章以下に示していない内容を加えて指導することができる。また,第2章以下に示す内容の取扱いのうち内容の範囲や程度等を示す事項は,すべての児童に対して指導するものとする内容の範囲や程度等を示したものであり,学校において特に必要がある場合には,この事項にかかわらず指導することができる。ただし,これらの場合には,第2章以下に示す各教科,道徳,特別活動及び各学年の目標や内容の趣旨を逸脱したり,児童の負担過重となったりすることのないようにしなければならない。
3.第2章以下に示す各教科,道徳,特別活動及び各学年の内容に掲げる事項の順序は,特に示す場合を除き,指導の順序を示すものではないので,学校においては,その取扱いについて適切な工夫を加えるものとする。
4.学年の目標及び内容を2学年まとめて示した教科の内容は,2学年間かけて指導する事項を示したものである。各学校においては,これらの事項を地域や学校及び児童の実態に応じ,2学年間を見通して計画的に指導することとし,特に示す場合を除き,いずれかの学年に分けて指導したり,いずれの学年においても指導したりするものとする。
5.学校において2以上の学年の児童で編制する学級について特に必要がある場合には,各教科及び道徳の目標の達成に支障のない範囲内で,各教科及び道徳の目標及び内容について学年別の順序によらないことができる。
第3総合的な学習の時間の取扱い
第4授業時数等の取扱い
小学校学習指導要領(平成10年12月告示、15年12月一部改正) 第3節 算数
第3節:算数
第1.目標:数量や図形についての算数的活動を通して,基礎的な知識と技能を身に付け,日常の事象について見通しをもち筋道を立てて考える能力を育てるとともに,活動の楽しさや数理的な処理のよさに気付き,進んで生活に生かそうとする態度を育てる。
第2.各学年の目標及び内容
〔第1学年〕……………………………………………………………………………………………
1.目標
(1)具体物を用いた活動などを通して,数についての感覚を豊かにする。数の意味や表し方について理解できるようにするとともに,加法及び減法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,用いることができるようにする。
(2)具体物を用いた活動などを通して,量とその測定についての理解の基礎となる経験を重ね,量の大きさについての感覚を豊かにする。
(3)具体物を用いた活動などを通して,図形についての理解の基礎となる経験を重ね,図形についての感覚を豊かにする。
2.内容
A:数と計算
(1)ものの個数を数えることなどの活動を通して,数の意味について理解し,数を用いることができるようにする。
ア対応などの操作によって,ものの個数を比べること。
イ個数や順番を正しく数えたり表したりすること。
ウ数の大小及び順序を考えることによって,数の系列を作ったり,数直線の上に表したりすること。
エ一つの数をほかの数の和や差としてみるなど,ほかの数と関係付けてみること。
オ100までの数について,その表し方と意味を理解すること。
(2)加法及び減法の意味について理解し,それらを用いることができるようにする。
ア加法及び減法が用いられる場合について知り,それらを式で表したり,その式をよんだりすること。
イ1位数と1位数との加法及びその逆の減法の計算の仕方を考え,その計算が確実にできること。
(3)具体的な事物について,まとめて数えたり等分したりし,それを整理して表すことができるようにする。
B量と測定
(1)ものの長さを比較することなどの活動を通して,量とその測定についての理解の基礎となる経験を豊かにする。
ア長さを直接比べること。
イ身近にあるものの長さを単位として,その幾つ分かで長さを比べること。
C図形
(1)身近な立体についての観察や構成などの活動を通して,図形についての理解の基礎となる経験を豊かにする。
アものの形を認めたり,形の特徴をとらえたりすること。
イ前後,左右,上下などの方向や位置に関する言葉を正しく用いて,ものの位置を言い表すこと。
〔用語・記号〕一のくらい十のくらい+−=
〔第2学年〕……………………………………………………………………………………………
1.目標
(1)具体物を用いた活動などを通して,数についての感覚を豊かにする。数の意味や表し方についての理解を深めるとともに,加法及び減法についての理解を深め,用いることができるようにする。また,乗法の意味を理解し,その計算の仕方を考え,用いることができるようにする。
(2)具体物を用いた活動などを通して,長さの単位や測定について理解できるようにし,量の大きさについての感覚を豊かにする。
(3)具体物を用いた活動などを通して,図形についての理解の基礎となる経験を一層重ね,図形についての感覚を豊かにする。
2.内容
A数と計算
(1)数の意味や表し方について理解し,数を用いる能力を伸ばす。
ア同じ大きさの集まりにまとめて数えたり,分類して数えたりすること。
イ4位数までについて,十進位取り記数法による数の表し方及び数の大小や順序について理解すること。
ウ数を十を単位としてみたり百を単位としてみたりするなど,数の相対的な大きさについて理解すること。
エ一つの数をほかの数の積としてみるなど,ほかの数と関係付けてみること。
オ簡単な事柄を分類整理し,それを数を用いて表したり,表やグラフの形に表したりすること。
(2)加法及び減法についての理解を深め,それらを用いる能力を伸ばす。
ア加法と減法の相互関係について理解すること。
イ2位数までの加法及びその逆の減法の計算の仕方を考え,それらの計算が1位数などについての基本的な計算を基にしてできることを理解し,それらの計算が確実にできること。また,それらの筆算の仕方について理解すること。
ウ加法及び減法に関して成り立つ性質を調べ,それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。
(3)乗法の意味について理解し,それを用いることができるようにする。→例えばココで三角視算表を使う!
ア乗法が用いられる場合について知り,それを式で表したり,その式をよんだりすること。
イ乗法に関して成り立つ簡単な性質を調べ,それを乗法九九を構成したり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。
ウ乗法九九について知り,1位数と1位数との乗法の計算が確実にできること。

B量と測定
(1)長さについて理解し,簡単な場合について,長さの測定ができるようにする。
ア長さについて単位と測定の意味を理解すること。
イ長さの単位(ミリメートル(mm),センチメートル(cm)及びメートル(m))について知ること。
→例えばココで単位換算表を使う!
(2)日常生活の中で時刻をよむことができるようにする。
C図形
(1)ものの形についての観察や構成などの活動を通して,図形についての理解の基礎となる経験を一層豊かにする。
アいろいろな形を作ったり分解したりすること。
イ三角形,四角形などについて知り,それらをかいたり作ったりすること。
〔用語・記号〕たんい直線×
3.内容の取扱い
(1)内容の「A数と計算」の(2)については,必要な場合には,()や□などを用いることができる。
(2)内容の「A数と計算」の(2)のウについては,交換法則や結合法則,加法と減法の相互関係を取り扱うものとする。
(3)内容の「A数と計算」の(3)については,(1)及び(2)の理解の基礎の上に立って取り扱うものとする。
(4)内容の「A数と計算」の(3)のイについては,乗数が1ずつ増えるときの積の増え方や交換法則を取り扱うものとする。
〔第3学年〕……………………………………………………………………………………………
1.目標
(1)加法及び減法を適切に用いることができるようにするとともに,乗法についての理解を深め,適切に用いることができるようにする。また,除法の意味について理解し,その計算の仕方を考え,用いることができるようにする。→例えばココで三角視算表を使う!※お宝算
(2)かさ,重さや時間などの単位や測定について理解できるようにする。
(3)図形を構成する要素に着目して,基本的な図形について理解できるようにする。
(4)資料を整理して表やグラフに表したり用いたりすることができるようにし,それらの有用さが分かるようにする。
2.内容
A数と計算
(1)数の表し方についての理解を深め,数を用いる能力を伸ばす。
ア万の単位について知ること。
イ10倍,100倍したり10で割ったりした大きさの数及びその表し方について知ること。
ウ数の相対的な大きさについての理解を深めること。
(2)加法及び減法の計算が確実にできるようにし,それらを適切に用いる能力を伸ばす。
ア3位数の加法及び減法の計算の仕方を考え,それらの計算が2位数などについての基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,それらの筆算の仕方について理解すること。
イ加法及び減法の計算が確実にでき,それらを適切に用いること。
ウ加法及び減法に関して成り立つ性質を調べ,それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。
(3)乗法についての理解を深め,その計算が確実にできるようにし,それを適切に用いる能力を伸ばす。
ア2位数や3位数に1位数をかけたり,2位数に2位数をかけたりする乗法の計算の仕方を考え,それらの計算が乗法九九などの基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,その筆算の仕方について理解すること。
イ乗法の計算が確実にでき,それを適切に用いること。
ウ乗法に関して成り立つ性質を調べ,それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。
(4)除法(※お宝算)の意味について理解し,それを用いることができるようにする。
ア除法(※お宝算)が用いられる場合について知り,それを式で表したり,その式をよんだりすること。また,余りの意味について理解すること。
イ除法(※お宝算)と乗法や減法との関係について理解すること。
ウ除数と商が共に1位数である除法(※お宝算)の計算が確実にできること。
(5)そろばんによる数の表し方について知り,そろばんを用いて簡単な加法及び減法の計算ができるようにする。
アそろばんによる数の表し方について知ること。
イ加法及び減法の計算の仕方について知ること。
※ココでも「デンタくん」で確認しながら進める。
B量と測定→第2学年時の同じ単位換算表を使う

(1)長さ,かさ,重さについて理解し,簡単な場合について,それらの測定ができるようにする。
ア長さの単位(キロメートル(km))について知ること。
イかさ,重さについて単位と測定の意味を理解すること。
ウかさの単位(リットル(l))について知ること。
エ重さの単位(グラム(g))について知ること。
(2)長さなどについて,およその見当をつけたり,目的に応じて単位や計器を適切に選んで測定したりできるようにする。

(3)時間について理解できるようにする。
ア日,時,分及び秒について知り,それらの関係を理解すること。
イ簡単な場合について,必要な時刻や時間を求めること。
C図形
(1)ものの形についての観察や構成などの活動を通して,基本的な図形について理解できるようにする。
ア箱の形をしたものを観察したり作ったりすることを通して,図形を構成する要素について知ること。
イ図形を構成する要素に着目して,正方形,長方形,直角三角形について知り,それらをかいたり,作ったり,平面上で敷き詰めたりすること。D数量関係
(1)資料を表やグラフで分かりやすく表したり,それらをよんだりすることができるようにする。
ア日時,場所などの簡単な観点から分類したり,整理して表にまとめたりすること。
イ棒グラフのよみ方及びかき方について知ること。   
〔用語・記号〕等号直角÷
3.内容の取扱い
(1)内容の「A数と計算」の(2)及び(3)については,簡単な計算は暗算でできるよう配慮するものとする。また,暗算を筆算や見積りに生かすよう配慮するものとする。
(2)内容の「A数と計算」の(2)のウについては,交換法則や結合法則,加法と減法の相互関係を取り扱うものとする。
(3)内容の「A数と計算」の(3)については,乗数又は被乗数が0の場合の計算についても取り扱うものとする。
(4)内容の「A数と計算」の(3)のウについては,交換法則,結合法則や分配法則を取り扱うものとする。
(5)内容の「B量と測定」の(1)のウについては,ミリリットル(ml)及びデシリットル(dl)の単位についても簡単に取り扱うものとする。
(6)内容の「B量と測定」の(1)のエについては,キログラム(kg)の単位についても簡単に取り扱うものとする。
〔第4学年〕……………………………………………………………………………………………
1.目標
(1)除法(※お宝算)についての理解を深め,適切に用いることができるようにする。また,小数及び分数の意味や表し方について理解できるようにするとともに,小数の加法及び減法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,適切に用いることができるようにする。→三角視算表を使う!
(2)面積の意味について理解し,簡単な平面図形の面積を求めることができるようにするとともに,角の大きさの意味について理解できるようにする。
(3)図形を構成する要素に着目して,基本的な図形についての理解を深めることができるようにする。
(4)数量やその関係を式やグラフを用いて表したり考察したりすることができるようにするとともに,目的に応じて依存関係を調べたり分類整理したりすることができるようにする。
2.内容
A数と計算
(1)整数が十進位取り記数法によって表されていることについての理解を一層深める。
ア億,兆の単位について知り,十進位取り記数法についてまとめること。
(2)概数について理解し,目的に応じて用いることができるようにする。
ア概数が用いられる場合について知ること。
イ四捨五入について理解すること。
(3)整数の除法(※お宝算)についての理解を深め,その計算が確実にできるようにし,それを適切に用いる能力を伸ばす。
ア除数が1位数や2位数で被除数が2位数や3位数の場合の計算の仕方を考え,それらの計算が基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,その筆算の仕方について理解すること。
イ除法(※お宝算)の計算が確実にでき,それを適切に用いること。
ウ除法(※お宝算)について,被除数,除数,商及び余りの間の関係を調べ,次の式にまとめること。(被除数)=(除数)×(商)+(余り)
エ除法(※お宝算)に関して成り立つ性質を調べ,それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。
(4)小数の意味とその表し方について理解するとともに,小数の加法及び減法の意味について理解し,それらを用いることができるようにする。
ア端数部分の大きさを表すのに小数を用いること。また,小数の表し方及び1/10の位について知ること。
イ小数が整数と同じ仕組みで表されていることを知るとともに,数の相対的な大きさについての理解を深めること。
ウ1/10の位までの小数の加法及び減法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。
→第2.3学年時の単位換算表を使う
(5)分数の意味とその表し方について理解できるようにする。
→カケラ点、少数変換手順→全ての割り算を分数でする。
ア端数部分の大きさや等分してできる部分の大きさなどを表すのに分数を用いること。また,分数の表し方について知ること。
イ分数は,単位分数の幾つ分かで表せることを知ること。   
B量と測定
(1)面積の意味について理解し,簡単な場合について,面積を求めることができるようにする。
ア面積について単位と測定の意味を理解すること。
イ面積の単位(平方センチメートル())について知ること。
ウ正方形及び長方形の面積の求め方を考え,それらを用いること。
(2)角の大きさについて理解し,それを測定することができるようにする。
ア角の大きさを回転の大きさとしてとらえ,その単位と測定の意味について理解すること。
イ角の大きさの単位(度(°))について知ること。   
C図形
(1)図形についての観察や構成などの活動を通して,基本的な図形についての理解を深める。
ア図形を構成する要素に着目して,二等辺三角形,正三角形について知り,それらをかいたり,作ったり,平面上で敷き詰めたりすること。
イ基本的な図形と関連して角について知ること。
ウ円について中心,直径及び半径を知り,円をかいたり作ったりすること。また,円に関連して球についても直径などを知ること。    D数量関係
(1)伴って変わる二つの数量について,それらの関係を表したり調べたりすることができるようにする。
ア簡単な場合について,対応させる数量を考えたり,値の組を表などに表したりして関係を調べること。
イ変化の様子を折れ線グラフに表したり,それから変化の特徴をよみとったりすること。
(2)数量の関係を式で簡潔に表したり,それをよんだりすることができるようにする。
ア四則の混合した式や()を用いた式について理解し,正しく計算すること。
イ公式についての考え方を理解し,公式を用いること。
(3)目的に応じて資料を集め,分類整理したり,特徴を調べたりすることができるようにする。
ア二つの事柄に関して起こる場合について調べること。
イ資料の落ちや重なりについて調べること。
ウ資料を折れ線グラフに表したり,グラフから特徴や傾向を調べたりすること。
〔用語・記号〕和差積商整数数直線小数点分母分子帯分数真分数仮分数
3.内容の取扱い
(1)内容の「A数と計算」の(1)については,大きな数を表す際に,3桁(けた)ごとに区切りを用いる場合があることに触れるものとする。
(2)内容の「A数と計算」の(3)については,簡単な計算は暗算でできるよう配慮するものとする。
(3)内容の「A数と計算」の(3)のエについては,除数及び被除数に同じ数をかけても,同じ数で割っても商は変わらないという性質を取り扱うものとする。
(4)内容の「B量と測定」の(1)のイについては,平方メートル()及び平方キロメートル()の単位についても簡単に取り扱うものとする。
〔第5学年〕……………………………………………………………………………………………
1.目標
(1)小数及び分数の意味や表し方についての理解を深める。また,小数の乗法及び除法(※お宝算)の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,適切に用いることができるようにするとともに,分数の加法及び減法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,用いることができるようにする。
(2)面積の求め方についての理解を深めるとともに,基本的な平面図形の面積を求めることができるようにする。
(3)図形を構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察し,基本的な平面図形についての理解を一層深めることができるようにする。
(4)百分率や円グラフを用いるなど,統計的に考察することができるようにするとともに,数量の関係を式で表したり,式をよんだり,その関係を調べたりすることができるようにする。
2.内容
A数と計算
(1)整数の性質についての理解を深める。
ア整数は,観点を決めると偶数,奇数に類別されることを知ること。
(2)記数法の考えを通して整数及び小数についての理解を深め,それを計算などに有効に用いることができるようにする。
ア10倍,100倍,1/10,1/100などの大きさの数をつくり,それらの関係を調べること。→第2.3.4.学年時の単位換算表を使う
(3)小数の乗法及び除法(※お宝算)の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。
ア乗数や除数が整数である場合の乗法及び除法(※お宝算)の意味について理解すること。
イ乗数や除数が整数の場合の計算の考え方を基にして,乗数や除数が小数である場合の乗法及び除法(※お宝算)の意味について理解すること。
ウ小数の乗法及び除法(※お宝算)の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。また,余りの大きさについて理解すること。
(4)分数についての理解を深めるとともに,同分母の分数の加法及び減法の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。
ア簡単な場合について,大きさの等しい分数があることに着目すること。
整数及び小数を分数の形に直したり,分数を小数で表したりすること。
ウ整数の除法(※お宝算)の結果は,分数を用いると常に一つの数として表すことができることを理解すること。
エ同分母の分数の加法及び減法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。
(5)概数についての理解を深める。
ア目的に応じて,和,差を概数で見積もることができること。    B量と測定
(1)基本的な平面図形の面積が計算で求められることの理解を深め,面積を求めることができるようにする。
ア三角形及び平行四辺形の面積の求め方を考え,それらを用いること。
イ円の面積の求め方を考え,それを用いること。   
C図形
(1)図形についての観察や構成などの活動を通して,基本的な平面図形についての理解を一層深めるとともに,図形の構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察できるようにする。
ア直線の平行や垂直の関係について理解すること。
イ平行四辺形,台形,ひし形について知り,それらをかいたり,作ったり,平面上で敷き詰めたりすること。
ウ基本的な図形の簡単な性質を見いだし,それを用いて図形を調べたり構成したりすること。
エ円周率の意味について理解すること。    D数量関係
(1)四則に関して成り立つ性質についてまとめる。
ア交換法則,結合法則や分配法則についての理解を深めること。 (2)百分率の意味について理解し,それを用いることができるようにする。
(3)目的に応じて資料を分類整理し,それを円グラフ,帯グラフを用いて表すことができるようにする。
(4)簡単な式で表されている関係について,二つの数量の対応や変わり方に着目するなど,数量の関係の見方や調べ方についての理解を深める。
〔用語・記号〕平行垂直対角線パーセント
3.内容の取扱い
(1)内容の「A数と計算」の(3)については,整数を整数で割って商が小数になる場合も含めるものとする。
(2)内容の「A数と計算」の(3)のウについては,1/10の位までの小数の計算を取り扱うものとする。
(3)内容の「A数と計算」の(4)のエについては,真分数と真分数との加法及びその逆の減法を取り扱うものとする。
(4)内容の「B量と測定」の(1)のイ及び「C図形」の(1)のエについては,円周率としては3.14を用いるが,目的に応じて3を用いて処理できるよう配慮するものとする。
(5)内容の「C図形」の(1)のウについては,三角形など多角形の角の大きさの和について調べることなどを取り扱うものとする。
(6)内容の「D数量関係」の(2)については,歩合の意味について簡単に触れるものとする。
〔第6学年〕……………………………………………………………………………………………
1.目標
(1)分数の加法及び減法についての理解を深め,適切に用いることができるようにするとともに,分数の乗法及び除法(※お宝算)の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,適切に用いることができるようにする。
(2)体積の意味について理解し,簡単な立体図形の体積を求めることができるようにするとともに,速さの意味などについて理解し,それらを求めることができるようにする。
(3)図形を構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察し,基本的な立体図形についての理解を深めることができるようにする。
(4)比や比例の意味について理解し,数量の関係の考察に関数の考えを用いることができるようにする。
2.内容
A数と計算
(1)整数の性質についての理解を一層深める。
ア約数,倍数について知ること。
(2)分数についての理解を一層深めるとともに,異分母の分数の加法及び減法の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。
ア一つの分数の分子及び分母に同じ数を乗除してできる分数は,元の分数と同じ大きさを表すことを理解すること。
イ分数の相等及び大小について考え,大小の比べ方をまとめること。
ウ異分母の分数の加法及び減法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。
(3)分数の乗法及び除法(※お宝算)の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。
ア乗数や除数が整数である場合の乗法及び除法(※お宝算)の意味について理解すること。
イ乗数や除数が整数や小数の場合の計算の考え方を基にして,乗数や除数が分数である場合の乗法及び除法(※お宝算)の意味について理解すること。
ウ分数の乗法及び除法(※お宝算)の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。
(4)概数についての理解を一層深める。
ア目的に応じて,積,商を概数で見積もることができること。    
B量と測定
(1)身近にある図形について,その概形をとらえ,およその面積などを求めることができるようにする。
(2)体積の意味について理解し,簡単な場合について,体積を求めることができるようにする。
ア体積について単位と測定の意味を理解すること。
イ体積の単位(立方センチメートル())について知ること。
ウ立方体及び直方体の体積の求め方を考え,それらを用いること。
(3)異種の二つの量の割合としてとらえられる数量について,その比べ方や表し方を理解し,それを用いることができるようにする。
ア単位量当たりの考えなどを用いること。
イ速さの意味及び表し方について理解するとともに,速さの求め方を考え,それを求めること。   
C図形
(1)図形についての観察や構成などの活動を通して,基本的な立体図形についての理解を深めるとともに,図形の構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察ができるようにする。
ア立方体及び直方体について理解すること。
イ直方体に関連して,直線や平面の平行及び垂直の関係について理解すること。
ウ三角柱,四角柱などの角柱及び円柱について知ること。   
D数量関係
(1)簡単な場合について,比の意味を理解できるようにする。
ア比例の意味について理解すること。また,簡単な場合について,表やグラフを用いてその特徴を調べること。
(3)平均の意味について理解し,それを用いることができるようにする。   
〔用語・記号〕最大公約数最小公倍数約分通分平面底面側面:
3.内容の取扱い
(1)内容の「A数と計算」の(1)のアについては,最大公約数及び最小公倍数を形式的に求めることに偏ることなく,具体的な場面に即して取り扱う程度とする。→「分数計算、右××」
(2)内容の「A数と計算」の(2)のウについては,真分数と真分数との加法及びその逆の減法を取り扱うものとする。
(3)内容の「A数と計算」の(3)については,帯分数を含む計算は取り扱わないものとする。
(4)内容の「A数と計算」の(3)のイについては,乗数,除数が単位分数など簡単な場合を取り扱うものとする。
(5)内容の「B量と測定」の(2)のイについては,立方メートル()の単位についても簡単に取り扱うものとする。
(6)内容の「C図形」の(1)のアについては,適宜簡単な見取図や展開図をかくことができるよう配慮するものとする。
(7)内容の「C図形」の(1)のウについては,展開図,立面図及び平面図は取り扱わないものとする。
(8)内容の「D数量関係」の(1)については,具体的な場面を通して数量の関係を調べ,等しい比があることを理解する程度とするとともに,比の値は取り扱わないものとする。
第3指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い
1指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1)第2の各学年の内容は,次の学年以降においても必要に応じて継続して指導すること。
(2)論理的な思考力や直観力,問題解決の能力を育成するため,実生活における様々な事象との関連を図りつつ,作業的・体験的な活動など算数的活動を積極的に取り入れるようにすること。
(3)第2の各学年の内容の「A数と計算」,「B量と測定」,「C図形」及び「D数量関係」の間の指導の関連を図ること。その際,幾つかの内容を総合させる算数的活動を積極的に取り入れるようにすること。
(4)計算や測定などの基礎的な技能については,その習熟や維持を図るため適宜練習の機会を設けて計画的に指導すること。
2第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
(1)数量や図形についての豊かな感覚を育てるとともに,およその大きさや形をとらえ,それらに基づいて適切な判断をしたり,能率的な処理の仕方を考え出したりすることができるようにすること。
(2)各学年の「A数と計算」の指導に当たっては,計算の仕方を考えたり,計算の確かめをしたりするときに,計算の結果の見積りを生かすようにすること。
(3)各学年の「B量と測定」の指導に当たっては,形式的な単位の換算は取り扱わないようにすること。→単位関係全体が分かる単位換算表
(4)各学年の内容に示す〔用語・記号〕は,当該学年で取り上げる内容の範囲や程度を明確にするために示したものであり,その指導に当たっては,各学年の内容と密接に関連させて取り上げるようにし,それらを用いて表したり考えたりすることのよさが分かるようにすること。
(5)問題解決の過程において,桁数の大きい数の計算を扱ったり,複雑な計算をしたりする場面などで,そろばんや電卓などを第4学年以降において適宜用いるようにすること。その際,計算の結果の見積りをしたり,計算の確かめをしたりする場面を適切に設けるようにすること。また,低学年の「A数と計算」の指導に当たっては,そろばんや具体物などの教具を適宜用いて,数と計算についての意味の理解を深めるよう留意すること。
(6)コンピュータなどを有効に活用し,数量や図形についての感覚を豊かにしたり,表やグラフを用いて表現する力を高めたりするよう留意すること。
(7)内容の範囲や程度等を示す事項は,すべての児童に対して指導するものとする内容の範囲や程度等を示したものであり,学校において特に必要がある場合には,この事項にかかわらず指導することができること。
文部科学省
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<資料●:どこまで教えるべきか>
※★は最重要項目ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※この資料は先生用に作成したものです。保護者が使用する場合は学校の進度に合わせて重なる部分の補助としてお使い下さい。
 学校の進度とのズレは「後で楽になる」のではなく「不要なストレス」を生み出します。項目が同じ場合は「助け」になりますが
 異なる項目はどんなに優れていても「負担」になります。簡単に理解できてもです。先行学習は厳禁です。
将来的には「これだけ算数・計算編」全学年版をこの進度に組み込めるようにする予定ですが、当面は各自で工夫して下さい。6年間分で200枚程度ですので1週間もあれば子供に合わせてアレンジできると思います。
●9才までの「暗記・暗算・スピード処理」は厳禁です!徹底反復は12才以降の知識蓄積期にのみ有効です。
 思考モデルを作ることが出来なくなり、9才の壁を乗り越えられなくなります。
 答えではなく問題を解く過程で使われる(生まれる)思考モデルが重要なのですから、
 成長期(0-12才)の高速多量は悪影響を与えるだけなのです。
1年生 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1<10までのかず(かずとすうじ)>  
 A.数字の読み方(数字の意味・数字で表せること)  
 B.数字の書き方※書き方表
2<なんばんめ>
★A.良質の文章問題の練習※言葉を正確に捕らえる
●絵を描くこと●目を使うこと●頭の中だけではなく手で絵図を描き目を使って確認しながら関係を認識することが大事
※この過程を疎かにして大量の計算に移ると「考える力」は大きなダメージを受ける
★B.比較と差(違い)「くらべましょう」※違いの意味(同じもの以外) →引き算への誘い
3<たしざん:筆算導入:ビジュアル筆算使用:暗算厳禁!高速計算練習厳禁!>
※使うのは「指」と「お金」だけとする。タイル・ブロック・ソロバンなどは使わない。
★A.位取り(10進法)「小数第1位から兆まで」
※体温計/位取表
★B.分解と合成「いくつといくつ」
※指折算:指(具体物)→指のメージ(抽象物)→数字(高度な抽象物)
※トライアングルナンバーズ作成
 C.たしざんの意味※キリン+自動車=×(数だけを考えるとできる)  
※トライアングルナンバーズを見ながら:トライアングルナンバーズを先に覚えてしまう必要はない:計算の度に見ながら計算して良い
★数直線の考え方 <符号と計算記号の意味:右に移動すること・向きを変えること:の意味→マイナスの概念を内包しておく> 
 D.10桁足し算&10回たしざん
4<ひきざん>  
 K.ひきざんの意味  
 L.10桁引き算&10回引き算
 「どんぐり倶楽部」の「良質の算数文章問題」
絵図・計算式・筆算・答えの4種類を書けるようにする。(式や答えはなくてもいいが、絵図だけは必ず描くようにする)
※解けなくても絵図は描ける:計算等を習熟させる必要はない。筆算の構造が理解できればスピードも不要!
2年生 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1<かけざん>
★A.トライアングルナンバーズ※九九の暗唱  
※〜倍という言い方に習熟する  
 B.掛け算の筆算(1桁のみ)
2<長さ> <かさしらべ>  
★A.mmからkmまで<mlからklまで > ※単位の意味
※単位換算表の作成と使用(換算計算は不要)  
3<三角形と四角形>
★A.へん,ちょうてん,かく(鈍角・鋭角・直角・内角・外角・平角)  
 B.2組の三角定規で正方形と長方形を作る※三角定規に習熟する
 C.展開図を書いて様々な立体を作る(立方体・直方体・角錐・円錐)  
 D.立体と平面の関係を体感する(立体を切ってスタンプを作る)
4<時刻と時間>
★A.1年から1秒まで※60進法の説明/60進法表  
※60進法筆算(足し算・引き算)
5( )を使った式 :計算手順の約束 
6<等号・不等号>  
A.等号・不等号の意味(以上・以下・未満)  
3年生ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1<時刻・時間・距離>
★A.複雑な良質の文章問題  
 B.良質の文章問題
2<2ケタ×2ケタのかけざん>
★C.かけざんの筆算(0倍・10倍)  
 D.良質の文章問題
3<わりざん>
★E.わりざんの意味(かけざんとの関係)※お宝算
 F.わりざんでできる事  
 G.わりざんの筆算  
 H.良質の文章問題
4<円と球>  
  I.円・球・中心・半径・直径  
 J.良質の文章問題
5<三角形>  
 K.三角形の分類と性質
★L.角度(0〜360度)※円形分度器の紹介
6<分数>
★M.分数の意味※トライアングルナンバーズ※お宝算
 N.同じ事を違った数字で表せる分数  
 O.分数のたしざん・ひきざん(同分母→異分母)  
 P.良質の文章問題
7<小数>  
 Q.整数・小数・自然数
8<重さ>  
 R.重さの単位
4年生 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1<角度>
★A.三角定規と分度器(時計)  
 B.良質の文章問題
2<割算>
★C.2ケタで割る
 D.良質の文章問題
3<計算の順序>
★E.四則計算全てを入れた計算式
 F.良質の文章問題
4<概数>
★G.四捨五入
 H.良質の文章問題
5<四角形>
★ I.四角形の種類と性質
 J.良質の文章問題
6<面積>
★K.面積の意味と求め方
 L.良質の文章問題
7<小数の掛け算と割り算>
 M.筆算の復習
 N.良質の文章問題
8<分数>※トライアングルナンバーズ※お宝算
★O.仮分数と帯分数
 P.複雑な計算
 Q.良質の文章問題
5年生 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1<体積>
★A.体積の意味と求め方
 B.容積と体積の関係
 C.良質の文章問題
2<三角形と四角形>
 D.角度との関係
 E.良質の文章問題
3<数のまとめ>
★F.整数・偶数・奇数・倍数・公倍数・約数・公約数・分数
 G.数の変換(通分の意味など)
 H.良質の文章問題
4<面積>
★ I.様々な面積の求め方(等積変形)
 J.良質の文章問題
5<平均>
 K.平均の意味と求め方
 L.良質の文章問題
6<単位量>
★M.単位量の意味と求め方
 N.割合・百分率
 O.良質の文章問題
7<円と多角形>
 P.円と多角形の関係
★Q.円の面積の求め方
 R.良質の文章問題
6年生 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1<対称な図形>
 A.線対称と点対称
 B.良質の文章問題
2<分数の掛算と割算> ※お宝算
(計算の総仕上げ)
 D.良質の文章問題
3<比の利用>
★E.比の意味と求め方
★F.比を使った問題 
 G.良質の文章問題
4<場合の数>
 H.場合の数の意味と求め方
  I.良質の文章問題
5<比例・反比例>
★J.比例・反比例の意味
★K.文字式を使った計算
 L.良質の文章問題
6<立体図形の体積>
 M.円柱・円錐
 N.角柱・角錐
 O.良質の文章問題