【総索引
●「絶対学力」は0-15歳の子育てと家庭学習のヒント集になればと思って書きました。参考にして下さい。


言葉の贈りもの」より
教育ってのは
人生を楽しめる力を
 育てることなんだな。
一人一人が自分独自の
価値基準を創り出すことが
出来る力を育てることなんだな。


「中学生のための教育講演会用原稿(抜粋)」

 私は君達を大人として扱います。なぜなら、人間の脳は12年間で大人と同じように考える事が出来るようになるから
です。つまり、中学生の頭はもう大人の頭なのです。だから、よ〜く聞いて、よ〜く考えて下さい。        
 今、テレビで「ワンピースーOne Pieceー」というアニメを放送しています。その冒頭で次のような言葉が流れます。
「世界が、そうだ、自由を求め選ぶべき世界が目の前に広々と横たわっている。終わらぬ夢がお前たちの導き手なら、
 越えてゆけ、おのが信念の旗のもとに」これは、まさに「自分の価値観を信じて生きろ」ということを伝えている言葉です。そして、なぜこのアニメが人を惹きつけるのか、それは登場人物が、この言葉のように自分の判断で行動しているからです。ルフィー、ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジ、チョッパー、みんなが自分の判断で行動しているから面白いんです。これが、今日のポイントです。                                   まずは教育の話です。教育とは何だろうか。なぜ君達は教育を受けているのだろうか。「教育とは何か」と聞かれて、困った顔をする保護者や教師がいる。それでは教育される方はたまったもんじゃあない。中学生に向かって「とにかくやれ」では通らない。12歳を過ぎると頭は大人と同じなんです。大人と同じ理屈で考えることが出来るんです。だから、誤魔化してはいけない。君達も誤魔化されてはいけない。「教育とは、人生を楽しむことが出来る力を付けてあげること」言い換えると「本当にやりたいことを見つけ出すことが出来る力を付けてあげること」これが教育。君達は自分が本当にやりたいことを見つけるために勉強している。だから、勉強は自分のために一生懸命にしなければ自分が損をする。
 「本当にしたいこと」を見つける。実はコレが大変なことなんだ。残念ながら、一生かかっても見つけられない人だってたくさんいる。ただし、見つけさえすれば人生が一気に楽しくなる。苦労が苦労でなくなる。「本当にしたいこと」を見つけた瞬間から全てのことが、そのことを中心に回り始める。他のことは関係なくなるし気にならなくなる。恋愛と同じだね。
 本当に好きな人が分かれば他の人はどうでもよくなって、目に入らなくなるのと同じ。
 でも、ここで注意して欲しいことがある。「好きな人ができた」と「好きな人が分かった」では全く違うということ。どうして自分があの人を好きなのかがハッキリ分かったという瞬間がある。この瞬間があると人はその人を一生好きでいられる。
 よい教育はよい財産になります。決して減ることのない素晴らしい財産になります。しかし、間違ってはいけない。学歴が財産なのではなく、教育が財産なのです。なぜなら「教育とは人生を楽しむことが出来る力を付けてあげること」だから。「本当にやりたいことを見つけ出すことが出来る力を付けてあげること」だからです。人類が築き上げてきた財産、それは「人生を楽しむ力」です。保護者を含めて教育者はこの人類の財産を子ども達に伝えていくことが一つの役目なのです。人生を楽しむ力を持たない人は成人していないのです。未発達なのです。
 やろうと思えばたいていのことは出来る。ただ、本当にやろうと思うには「自分のやりたいことが本当に分かっていること」が必要になります。ところが、それを見つけるのが難しい。だって世の中には見たこともない世界がいっぱいある。見なきゃ自分がどう反応するかも分からない。だ・か・ら、学校で色んな世界を見るわけさ。もちろん全てじゃない。それでも、数学の世界、国語の世界、英語の世界、美術の世界など色々ある。科目ってのは色んな世界への入口。つまり学校ってのは色んな世界を覗き見しながら頭と体の体操をするところ。特に中学までの学習内容は運動で言うと、本番前の準備体操と同じ。誰にでも出来て誰にでも必要なもの。キチンとやらないと怪我をする。そして、準備体操を十分にしないと実力は発揮できない。つまり、今、キチンと教育を受けないと本当に好きなことは見つけられないって事。中学の勉強に分からないなんてのはない。絶対に分かる。難しくて分からない問題なんて一つもない。もしもあったらそれは勉強方法が間違ってるってこと。勉強方法は今日、教えます。君達のすることは努力することだけ。
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 結局、私は自分のやりたいことばかりして来ました。
 人生ってね、好きなことばかりやって暮らせるんだよ、やろうと思えば。みんなもそうだよ。誰でも出来る。ただし、それには自分が作った自分だけの判断基準を持ってなくちゃあダメなんだ。だから勉強って大事なんだよ。自分だけの判断基準を作るには考える力がいるからね。
 自分の判断基準をもたないとどうなるか。例えばテレビゲームで「ここで1回ボタンを押す」「ここで3回ボタンを押す」「ここで右に曲がる」「ここでジャンプする」と全てのことを隣の人が言う通りにゲームをしなくてはいけないとしたら、どうだろうか。楽しいだろうか。楽しいわけがない。でも、自分の判断基準を持っていないってのは、こういうこと。自分で決める力がないってのはこんなにつまらないものなんだよ。しかも、やってるのはゲームじゃなくて人生そのもの。もしも、自分の判断基準を作ることが出来なければ、自分の人生を他人の判断で生きていくことになる。さっきのテレビゲームみたいになる。こんなにつまらないことはない。
 義務教育が終わったら直ぐに君たち一人一人の人生が始まる。高校生になろうがなるまいが、もう君の人生はスタートする。だから、中学を卒業したらどうするかは自分で決めなくてはいけない。その時には自信と責任を持って決めて欲しい。なぜなら、自分の人生の最初の決断だからだ。「高校進学は自分の希望と責任でする」これが大事。行きたくない人は行ってはいけない。行くのなら、それだけの努力をしなければいけない。努力もしないで高校に行くと言うことは働かないのに給料をくれと言っていることと同じです。中学の3年間は高校進学を目指す人にとっては高校受験の資格を得るための3年間です。ですから、ここで資格を取れなかったら受験はできません。してはいけないし、させてはいけないのです。また、高校進学を希望しないのであれば、この3年間は社会での進路を決める3年間になります。とりあえず高校に行ってというのはおかしな考えです。そんな時間はありません。進学しない人はコンピューターを使って情報検索・情報処理の勉強と自分のホームページを卒業までに作ることに専念すべきです。インターネットは革命をもたらしました。君達は革命のまっただ中に生きているのです。今がインターネットを使いこなすための勉強をする絶好のチャンスなんです。3年間コンピューターの勉強を必死でやってごらん。それだけでも仕事ができるようになる。いずれにしても、学生の本分は学業なんです。つまり学生にとっては勉強が仕事。
 高校入試で知っていて欲しいことがあります。それはランキングのことです。高校にはランキングがあります。何のランキングか分かりますか?普通は学力のランキングだと思われていますが、公立高校については違います。公立のランキングは学力のランキングじゃないんです。じゃあ、何か。努力と工夫のランキングです。
 入試の答はみんながすでに教科書の中に持っています。そして、与えられた時間はみんな同じ3年間です。時間も同じで材料も同じ。ならば、あとは努力と工夫しかない。頭の出来が違う?そんなの全く関係ありません。真剣に考えても分からない問題なんてのは公立高校の入試では出ないんです。
 いいですか。公立高校のランキングは努力と工夫のランキングなんです。だから「行ける高校に行ければいいや」なんてのは実に情けない話です。なぜなら「私は努力も工夫もする気はありません」と言ってることと同じだからです。「仕事はしないけど、給料はくれ」と言っているのと同じです。ただし、勉強の工夫にはコツがあります。ですから、工夫の仕方は今日教えます。今日からは君達がやることは努力することだけです。だから全力で努力しなさい。
 どうしてこんな事を言うか分かりますか?人間は環境次第で大きく変わるんです。特に人間という環境で一番変わるんです。つまり友達に一番影響されるってこと。しかも高校の3年間ってのは、自分を作り上げる時期に当たる3年間なんです。一生の中で一番大事な時期なんです。一番大きな影響を受ける時期なんです。考え方が固まる時期なんです。そんな時期に、メチャクチャ努力と工夫をした子ども達の中で3年間毎日生活するのと何の努力や工夫もしなかった子ども達の中で3年間毎日生活するのとでは、計り知れない差が生まれるのは当然の事です。だから、全力で努力をして欲しいんです。中学の3年間というのは、それだけ努力のしがいがある時期なんです。ただし、無駄な努力をしている時間はありません。
 さて、世界で一番簡単で世界で一番効果的な勉強方法を教えます。

・分からん帳の作り方と使い方
・科目別学習方法
・目で考える
・書かずに復習する
・暗算厳禁
・高校入試攻略法
・思考の発達過程「3つの旬」※将来の保護者の為に......。

 はい、終わり。

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