総索引
「大きな勘違いー2」〜医療と教育は全く違います〜

 リハビリのように、医療の場では役立つことでも健康な人にとっては役に立たないこと、
あるいは反対に害になることはたくさんあります。
 時間制限付きの小学校時代の教育においては、このこと(健康な人にとって不要なこと)
を知らないと、よかれと思ってしていること・させていることが命取りになりかねません。
 「頭(脳)を育てる」は「学力をつける」とイコールではないということです。このこと
を知っていながら意図的に区別していない本の中では「頭(脳)を育てる・鍛える・発達さ
せる・回転をよくする・高速化する・開発する」とは書いてあっても「学力をつける」とは

書いていないのです。もっとも注意すべき本がこの部類の本(学力という言葉を使わずに学
力がつくと思わせるような本)です。脳が異常に育っていても「脳が育っている」とは言え
るのですから気をつけなくてはいけません。一方、脳の活性化=学力向上という表現をして
いる人は脳の活性化の意味も学力の意味もどちらもまったく分かっていないということです。

◆動かない自転車
 みなさんは「動かない自転車」という笑い話をご存知でしょうか。私のホームページで紹介

している話ですが、「脳の活性化」と「考える力」の関係をよく表しています。
 タイヤはブンブン回っている(脳は最大限に活性化している)のにまったく進まない(学力
が育たない)自転車(子供たち)があると言ったら驚きますか? 自転車の足元を見ると一目
瞭然です。スタンドを立てたままで懸命に漕いでいるのです。これではタイヤはよく回るでし
ょうが、自転車は進みません。自転車の用を果たすことは永遠にできないのです。さらに、実
際にスタンドを立てたままで自転車を漕いだことのある人ならば、道を走るときの力の入れ方

やバランスのとり方とは違っていることが分かるでしょう。タイヤを回すことができれば、上
手に走れるというわけではないのです。
 それなのに、「タイヤをブンブン回すことで、自然にドンドン走ることができるようになる」

と思っている人がいます。何とお粗末な考え方なのでしょう。これではいつまでたっても道を
走ることはできないし、ましてや坂道やでこぼこ道を走破することはできません。
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<緊急:小6同級生殺害事件>→■■