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※PDF書類を開くためのソフトは通常のパソコンには入っています。入っていない場合は下記からどうぞ。
◎PDF書類閲覧用無料ソフトAcrobat Reader→JUMP(HP最下段からダウンロードしてお使い下さい)
・算数文章題ベスト700題の添削指導(FAX教室)を希望される方は→コチラ
●「三角計算練習プリント〜30日分〜」<サンプル>●三角計算(視算)の解説→JUMP

●算数文章題ベスト700<使用例サンプル>
年長の文章題
小1の文章題
小2の文章題
小3の文章題

小4の文章題
小5の文章題
小6の文章題
※FAX教室での添削例→コチラ

<内容サンプル:小3>「どんぐり倶楽部」の良質の算数文章問題<3MX00-99>
<使用上の注意>
1.まとめてやらない!
2.ゆっくり、ジックリ、丁寧に解く!
3.必ず絵(図)を書いて、目で考える!
4.暗算はしないで、筆算を記録しておく!
5.間違いに気づいても絶対に消しゴムを使わない!
6.計算ではなく、考える過程が大事なのでヒントはもらわない!
7.どうしても解けなければ一ヶ月後に再挑戦する!
8.たとえ、直ぐには分からなくても
「分からな〜い」と言って諦めない!
 答えが分からなくても絵(図)は書ける!
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●消しゴム厳禁!(間違ったら×を書いておきます)
● 一題ずつ、切ってノートに貼って使います。(1ページ1題)
● 必ず漢字の読みと意味を教えてあげる。(指導者・保護者と一緒にする) 
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<使用方法>
1.問題を読んで内容を絵や図で表す。(※数字も全部書き込む)       
2.自分が書いた絵や図だけを見て解く。(※文章を読み返さない)
3.ヒントはもらわないで、最後まで考える。(※筆算も書いておく)
※ 基本的には読んであげながら一緒に絵を考えます。
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<0MX00-99問題>〜年長さんの算数文章問題〜
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<0MX00>  月  日(  )
 こうえんに かたつむりさんたちが あつまっています。きょうは、みんなで 
おちばを あつめるそうです。ひとり 2まいずつの おちばを あつめると 
みんなで なんまいのおちばを あつめることが できるでしょうか。
かたつむりさんは みんなで 4にん いますよ。
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<0MX01>  月  日(  )
 きょうは てんきが いいので、こうえんに さくらの はなを みに 
でかけました。よくみると、さくらの はなには 5まいの はなびらが 
ついていました。そこで、きょうは みんなで さくらのはなびらを 
かぞえることにしました。けんたくんは さくらの はなを 2つ(ふたつ) 
みつけたので、はなびらは 5まいと5まい で10まいに なりました。
 では、4つ(よっつ)みつけた なおみちゃんと、5つ(いつつ)みつけた 
こうすけくんの さくらの はなびらのかずを くらべると どちらが 
なんまい おおくもっているでしょう。
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<1MX00-99問題>〜小1向きの算数文章問題〜
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<1MX00>  月  日(  )
ダンゴムシ[だんごむし]さんたちが 3れつに ならんでいます。1れつめは7ひき、
2れとめは 8ひき、3れつめは 6ぴきです。
では、それぞれのれつで まえから 3ばんめと うしろから 6ばんめの 
あいだにいる ダンゴムシ[だんごむし]さんたちだけの かずを あわせると、
みんなで なんびきに なるでしょう。
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<1MX01>  月  日(  )
あかいカメ[かめ]と しろいカメ[かめ]が います。
あかいカメ[かめ]は しろいカメ[かめ]より 6ぴき おおいです。
いま、かぞえたら、あかいカメ[かめ]は 8ひき でした。
では、みんなで カメ[かめ]は なんびき いるのでしょう。
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<2MX00-99問題>〜小2向きの算数文章問題〜
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<2MX00>  月  日( )                     
ある朝(あさ)ハム次郎(じろう)は、突然(とつぜん)巨大向日葵(きょだいひまわり)の
種(たね)を食(た)べたいと思(おも)い、どうしたら手(て)に入(い)れることが
出来(でき)るのか色々(いろいろ)と調(しら)べました。その結果(けっか)、
1本(いっぽん)の巨大向日葵に5輪(りん)の花が咲き、その花に6個ずつの
巨大向日葵の種ができることをつきとめました。では、60個(こ)の巨大向日葵の
種を食べるには何本(なんぼん)の巨大向日葵を準備(じゅんび)すればいいでしょう。
<2MX00:子供達のノート>………………………………………………………



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<2MX01>  月  日( )                     
ハムハムがチュ−チューの家まで行くのに80分かかります。今日、ハムハムは漫画の
本を借りにチュ−チューの家に午後1時10分に着くように
家を出るつもりです。では、ハムハムは何時何分までに自分の家を出ればいいでしょう。
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<3MX00-99問題>〜小3向きの算数文章問題〜
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<3MX00>  月  日( )
今日は全校CD飛ばし大会の日です。50人が一緒に飛ばします。
上位3人の記録を合わせると、下位2人の合計の丁度4倍でした。
5人の記録を合わせると50mになりました。下位2人の差を2mと
すると最下位は何mになりますか。
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<3MX01>  月  日( )
デンデン君は、毎朝公園の周(まわ)りのお散歩ロードを1周します。
お散歩ロードは1周2km50mです。デンデン君は30分で50m進むことが
できます。では、デンデン君が朝のお散歩以外に使える時間は1日に
何時間何分あるでしょう。 
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<4MX00-99問題>〜小4向きの算数文章問題〜
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<4MX00>  月  日( )
基本計算

(1) 2930584167×37 =

    4   3     4
(2) ( ― + ― ) × 7− ― =
   7   7      2

  1   2   4   3
(3) ― + ― + ― +4 ― =
  2  4   8    8

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<4MX01>  月  日( )
サブちゃんは今日も世界一のサブレを求めて食べ歩きを続けています。
今日は、大カメサブレ6枚と小カメサブレ2枚を1000円で買いました。
大は小の3倍の値l段です。では、大サブレは1枚何円なのでしょう。
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<5MX00-99問題>〜小5向きの算数文章問題〜
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<5MX00>  月  日( )
ムーリー君は1時間で20cm進み、ローリー君は2時間で50cm進みます。
ムーリー君は5m離れたお店へ、ローリー君は6m離れたお店へそれぞれ
お使いに行きます。では、どちらがどれくらい早く帰ってくるでしょうか。
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<5MX01>  月  日( )
今日はカタツムリのムーリー君の誕生日です。
今年は大好きな紫陽花(あじさい)の葉2枚と、
輝(かがや)く雨の滴(しずく)6滴(てき)が買える280円の商品券3枚と、
同じ紫陽花の葉4枚と輝く雨の滴5滴が買える350円の商品券2枚を
もらいました。この商品券の金額からの紫陽花の葉1枚と輝く雨の滴1滴の
値段を考えてみましょう。
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<6MX00-99問題>〜小6向きの算数文章問題〜
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<6MX00>  月  日( )
ムササビ商店とモモンガ商店では、毎年恒例のマント祭りを開催しました。
今年の売り上げはムササビ商店がモモンガ商店の15/12(12分の15)で
154320円でした。ではムササビ商店とモモンガ商店の売り上げの差額は
幾らだったのでしょうか。
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<6MX01>  月  日( )
赤チューリップと白チューリップがあります。赤は白より28本多く赤は全部で
32本です。このチューリップはどれも1本で15秒に10ミリリットルの水を
吸い上げます。では白いチューリップだけで7.68リットルの水を吸い上げるには
どれくらいの時間がかかりますか。 
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※全て解答付きです。

●全手本漢字練習帳(小6サンプル)※小1は特別版(大きい文字)も用意しました。


■三角計算とは何か:視算という計算方法について
 子供達に必要な力は「考える力」です。「考える力」とは言葉をイメージ(主に視覚イメージ)化し、そのイメージを操作する力のことです。今回紹介する「三角計算」は数字の配置をイメージすることで全ての計算に必要なルールである「10の補数と九九」を最速で導く「視算」をできるようにします。計算なのに「考える力」の素になる視覚イメージを利用するので、計算力だけではなく考える力の養成にもなります。
■三角計算でできること
 「三角計算」は暗算の中でも視算と呼ばれるものです。視算は一瞬です。しかも、誰もが簡単にできます。使うのは「10の補数と九九」を△になるように配置した「三角計算」の表(三角視算表)だけです。「三角計算」は、スピードアップのための練習も不要です。なぜならば、最初から最速だからです。イメージを再現することより速い人間の反応はないからです。また、視算は頭で使うエネルギーは最小であるにもかかわらず、最大最速の効果が得られますので、究極の省エネ学習ともいえます。構造は簡単です。<図1>をご覧下さい。最上段が「10の補数」下の六段が「九九」を表しています。つまり、この一枚の表の中に計算に必要な「10の補数と九九」が全て配置してあるということです。
ハハ図2
<*図1*>:三角視算表(三角計算の全てが記入してある表)
 では普通の暗算と「三角計算」を比較してみましょう。
1:3×7を頭の中でやってみます。
  すると、頭の中では掛け算九九の音声に反応して
  3→7→21
  と数字が出てきます。
  次に、7×3を頭の中でやってみます。
  すると、頭の中では掛け算九九の音声に反応して
  7→3→21
  と数字が出てきます。
  次に、21÷3をやってみます。
  が、これはできません。割り算の九九 (音声)などないからです。
  そこで、3×□=21を頭の中でやり、□=7を探します。
  次に、21÷7をやってみます。
  が、これもできません。割り算の九九 (音声)などないからです。
  そこで、7×□=21を頭の中でやり、□=3を探します。
  さて、今度は今やった計算を続けてやって時間を計ります。
  ほんの数秒のことだと思いますが、頭の中の様子をよく覚えておいてください。
  3×7=
  7×3=
  21÷3=
  21÷7=
2:さて「三角計算」です。「三角計算」では次の構図をイメージするだけです。<図2参照>
 イメージする時のきっかけとして「九九」の暗唱を「さんしち」まで言えばスッと出てきます。あとはイメージ再現した3つの数字を見るだけで、先ほどの4つの計算に加えて分数・約分の構造も確認できます。一秒もかからないと思います。この作業は小一でも十分にできます。絵本と同じだからです。「九九」の暗唱はイメージするときのきっかけとしては大変優れていますので重要項目ですが、苦手ならば三六個で結構です。全段スラスラと言える必要はまったくありません。数字・文字・数式・図形・映像は、音をきっかけとして容易にイメージ化されるからです。ここで大事なのは答えではなく、三角形に配置された3つの数字のイメージです。この形(映像の配置)が大事なのです。「サン・シチ・ニジュウイチ」と言ったときに3×7=21の21だけを意識する場合と、「三角計算」で配置までイメージする場合とでは応用力が全く違うということです。3×7=21では、前から3→×→7→=→21と一種類の構造を意識するだけで終わってしまいます。ところが「三角計算」では3つの数字の配置そのものをイメージするので、3×7=21,7×3=21,21÷3=7,21÷7=3,21/3=7,21/7=3という6種類の構造を一瞬で意識できるのです。もちろん、分数を教わっていない段階でも配置はイメージできますから、分数を教わるときに新しく覚え直す必要さえなくなってしまいます。また、3×7=21は数式として見ていますが「三角計算」は絵図としえ見ています。ですから数式よりも格段に体験的であり、自然に深く理解することができます。さらに、体験は素早く浸透し忘れにくく思い出し易いという性質を持っていますので、基礎作りには最適です。全ての計算は「10の補数と九九」だけで解けます。ですから、コレだけは視算を使って最高速でできるようにするのです。ただし「九九が高速でできる」ということと、「三角計算をイメージできる」ということとは全く違うことを忘れないでください。「九九」の練習は「考える力」を育てる三角計算でするのです。
■練習
 練習は、これら3つの数字の配置を思い出せるようにするだけです。「九九の暗唱」で答えだけを思い出すのではなく、3つの数字の配置を思い出せるように練習します。<練習法1>三角視算表を見ながら九九を言う:この時に3つの数字の配置をセットで思い描けるように(見える)様にすることが重要です。覚えてしまうと「サンシチ..」で3・7・21の数字の位置が見えるようになりますので、見えた時点で「唱える」ことは止めます。最後まで唱えると反応が遅くなります。<練習方法2>「三角計算」は書き写すという準備段階で、すでに何回も自然に「10の補数と九九」の復習をしていますので、写すだけでも力になります。どの△を抜こうか考える度に自然に九九を確認していますし、書く時にもまた、自然に九九を確認しているからです。ですから、少しずつ学習に取り入れていってください。
■使い方:「三角計算」3つの使い方
1.九九表として使う:世界で一番コンパクトな九九表です。10の補数表も含んでいる優れものです。
2.四則計算相関表として使う:四則計算(+−×÷)の関係が自然に分かるようになります。
3.視算練習表として使う:最速の基礎計算力(視算)と目で考える力を育てることができます。
■特徴
1.最速の基礎計算方法「視算」を簡単に修得できます。
2.考える力の素である「イメージ化」の養成ができます。
3.「10の補数」では「分解・合成」の関係が一目で分かります。
4.「九九」では「分数・約分・乗除」の関係が一目で分かります。
5.全ての計算の基礎である「10の補数と九九」の練習が1枚のプリントでできます。
6.見えるようになった時点で誰もが最速ですから、タイムの計測は不要です。
※三角視算表1枚を意識しながらサッと目を通しただけで<図1>の計算を全て復習したことになります。もちろん分数などを習っていない学年は分数を意識する必要はありませんが、それでも分数の基礎は無意識にできてしまいます。
■注意
1.「三角計算」の目的は視算のためのイメージ再現です。基礎計算にイメージを利用することで、計算以前の暗記である「10の補数と九九」を単なる暗記から思考力の基本へと引き上げることを可能にするのです。
2.視算が最速だからと言って、すべての計算をイメージ操作でしようとしてはいけません。視算は「三角計算」だけにし、他の計算は全て筆算でします。「10の補数と九九」以外の暗算(筆算以外での高速計算練習)は「考えない習慣」を付けるからです。
※九九が苦手な人は「三角視算表」をいつも横に置いて筆算を正確にできるようにすれば何の支障もありません。5年生の7月までに(割り算の筆算で確認)できれば十分です。
■「九九」は全段言えなくてはいけないのでしょうか?:ここで大事なことを確認しておきましょう。「九九」は全段言えなくてはいけないのでしょうか?答えはNOです。「九九」は必ず小さい数から唱えるという約束さえ守れば、三六個でいいのです。「9×3は?」と言われても、頭の中で3×9=27とすればいいのです。どんなに複雑な計算でも、「九九」の大(大きな数)×小(小さな数)を使わなければできない計算などないからです。もちろん、「九九の暗唱」は重要事項です。それは、音声がイメージを導くからです。しかし、「三角計算」のイメージが浮かべば「九九」は三六個でいいんです。そして、効率的な学習を考えるのであれば、不要な九九を覚える時間や暗算練習の時間を使って、筆算の構造を理解した方がいいでしょう。「できるからさせる」は「どこで止めるのがもっとも効果的なのか(弊害がないのか)を見極めることができないから、習熟という名の下にさせているだけ」ということになってしまいます。かつて(昭和初期まで)は「割算九九」も暗記していましたが、今では聞いたこともない人の方が多いでしょう。筆算ができる現代人には不要だからです。まったく同じ事が多くの時間を割いている今の暗算練習にも当てはまります。※「割り算九九」は「割算書(1622年・毛利重能)」「塵劫記(1627年・吉田光由)」に記述があります。
■「10の補数と九九」以外は筆算でする理由:「10の補数と九九」以外は筆算でする理由です。12×2=24くらいは暗算でやれたほうがいいと言う人がいますが大間違いです。複雑な計算をしてみると理由が分かります。912×872=795264の計算に12×2はありますが12×2=24は使わないのです。いいえ、使えないのです。基本計算ではないからそして、基本計算以外の計算は暗算すべきではないし暗算できても何の意味もないのです。こんなことの練習に時間を使ってはいけないのです。確認します。
    912 
×   872  
   1824 
  6384  
 7296      
 795264  
どうですか?「10の補数と九九」以外に何か使いましたか?使わないのです。ですから「10の補数と九九」以外の暗算は練習しないのです。筆算ならば誰もが無理なくできること<例えば、2009+37=2046, 68-19=49, 12×4=48, 63÷2=31...1 >などを暗算でする必要は全くありません。なぜなら「穴埋め計算プリント」などを使ってどんなに多くの計算をしても、内容は実は「10の補数と九九」の反復をしているだけだからです。計算力とは簡単な暗算を高速にできることではありません。視算で「10の補数と九九」を利用しながら億劫がらずに筆算をキチンと書く習慣なのです。たとえ一桁の計算でも筆算ですることが大事なのです。暗算でできるようになってもです。筆算を億劫がらずに書くことが計算の基本だからです。特に、小学生は無駄な計算練習(特に単純計算を暗算ですること)をしている時間はありません。一日も早く良質の文章問題に取り組んで考える力を育てる必要があるからです。文章問題は指導方法を知らない人が指導すると「考えなさい」というばかりで時間の浪費を招きます。ところが、ここで視考力を使うと文章問題を楽しく解けて、同時に考える力を育てることができるのです。
■計算が速くてはいけない理由:速くていいのは「10の補数」と「九九」だけです。他の計算まで速くしては いけません。なぜなら、考える力を養成すべき時期には速さが一番の大敵となるからです。単純作業を速くするには何も考えないで作業に没頭する必要があります。また、速い作業をしている時に何かを考えようとしても考えられません。つまり、速い作業は考えることを妨害する作用があるということです。速い作業(高速計算)をし ている時には頭の中では「考えるな」という指令が出ているということです。集中できているという人がいますが「考えない集中力」をどんなに付けても思考力は育ちません。計算は速い方がいいという人がいますが、高速計算(視算ではなく計算)の練習に使う時間が「考えない訓練の時間となること」が大きな問題なのです。高速計算をさせて自信や達成感を持たせてはいけないのです。「せめて単純な計算ができるように」という声も耳にしますが、不要な単純計算練習のために使っていたエネルギーの一部を視考力の養成に回すだけで「考える力」も同時に育てることができるのです。
■私の大失敗:私は一時期、5〜400マス計算をさせていたことがあります。計算は速くなるしゲームのようにできるので大人気でした。自信や達成感も持たせられるのでいい方法だと思っていました。ところが、これは大失敗でした。高速単純計算は「考えない頭」を育て「学習を妨げる優越感」を招きました。残ったのは直ぐに壊れてしまうガラスの自信と無意味な達成感を喜ぶ子供の姿だけでした。子供達は、表面的には計算が速く知識豊富な「できる子」なのに、実は「考えることができない子」に育ってしまいました。考える方法を教わらなかったので計算と知識に頼らざるを得なくなっていたのです。私自身もこの時はまだ、「読み・書き・計算」が基本であり、「読み・書き・計算」を徹底すれば「考える力」は自然に育つと信じ込んでいたのです。「読み・書き・計算の力」と「考える力」の決定的な違いに気付いていなかったのです。今私は、自信や達成感を持たせられればどんな方法でもいいわけではないことを痛感しています。幼ければ幼いほど方法(過程)が大切なのです。なぜなら成長過程にある幼児は吸収力があるだけに方法そのものをもまるごと吸収してしまうからです。手抜きをすれば手抜きを全てマスターするのです。表面的な力を求めると見事に表面的な力だけを付けてしまうのです。見当外れの無意味な(価値のない)達成感(快感)を味わった幼児は、無意味な行動でも達成感(快感)を得るために反復行動をとるのです。幼児期の教育は一生を左右します。従って、反射的な単純作業の反復は必要最低限とすることが肝要なのです。ですから、幼児期の高速単純計算は厳禁なのです。ところが今でも「高速計算練習」を小学校低学年で実施している人がいます。これでは思考力の基本を育てるべきときに、思考力の養成とは全く反対の条件反射力(考えない力)を育てていることになります。これでは幾ら時間があっても「考える力」を育てることはできません。そして、この条件反射教育は将来的には短絡的な考え、幼稚な判断しかできない幼児大人を作ってしまいます。一度「考えない頭」に育てられた子供を軌道修正するには大変な労力を要します。子供達のためにもう一工夫しようではありませんか。

●中学受験の基礎作りにもなっています。→感想
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※中学受験はなるべく避けたいのですが避けられない地域の方もいらっしゃいますので参考までに公開します。
●参考ページ:中学入試問題の分析方法
<受験は作戦が必要です。無駄な努力をしないでいいように徹底分析をしてから受験勉強を始めて下さい。
 分析は直前にする者ではありません>→効率的な中学受験については「絶対学力/T.Itoyama著・文藝春秋発売」に書いておきました。
●実際の分析結果
【福岡教育大学附属中学校】
青山学院・江戸川学園取手・お茶の水女子大附属・開智・神奈川大附属・神奈川大附属・慶應湘南藤沢・慶應中等部・国学院久我山・栄東・芝浦工大柏・渋谷教育学園渋谷・渋谷教育学園幕張・昭和学院秀英・成蹊・成城学園・西武学園文理・専修大松戸・千葉日大第一・筑波大附属・東京学芸大附属世田谷・東京学芸大附属竹早・東邦大付属東邦・獨協埼玉・日本大学・日大第一・日大第二・日大第三・星野学園・明治学院・森村学園・麗澤・早稲田実業・跡見学園・跡見学園・江戸川女子・桜蔭・鴎友学園女子・大妻・大妻多摩・大妻中野・学習院女子・鎌倉女学院・カリタス女子・吉祥女子・共立女子・恵泉女学園・光塩女子学院・晃華学園・晃華学園・国府台女子・香蘭女学校・実践女子学園・品川女子学院・十文字・頌栄女子学院・湘南白百合学園・女子学院・女子聖学院・白百合学園・聖心女子学院・清泉女学院・洗足学園大附属・捜真女学校・調布・東京女学館・東洋英和女学院・豊島岡女子学園・日本女子大附属・フェリス女学院・富士見・雙葉・普連土学園・三輪田学園・山脇学園・横浜共立学園・横浜雙葉・立教女学院・浅野・麻布・郁文館・栄光学園・海城・開成・学習院・鎌倉学園・暁星・慶應普通部・攻玉社・佼成学園・駒場東邦・サレジオ学院・芝・芝浦工業大・城西川越・城北・城北埼玉・巣鴨・逗子開成・聖光学院・成城・世田谷学園・高輪・筑波大附属駒場・桐蔭学園男子部・桐蔭学園中等教育学校・桐光学園男子部・桐朋・獨協・日大豊山・法政第一・法政第二・本郷・武蔵・武蔵工業大付属・明大付属中野・明大付属明治・立教池袋・立教新座・早稲田+その他全国