●ず〜〜っと気になっていたことがある。
教育熱心で、よく勉強していらっしゃって、「どんぐり」もご存知なのに、勘違い教育に走ってしまう。
そういう方のブログを度々目にしていた。
気になって、時々ブログ訪問をするのだが、案の定、子供は、予想通りに悪化している。
ところが、一向に気づく気配はない。
コメントを入れても反応は分かっているので入れない。
だが、不憫である。
「できるに目が行くと伸びを測れなくなる」
「今できる」=「伸びる」ではないことを納得するには、結構長いスパンでの成長過程を知らなくてはならない。
でなければ、理解すること事態ができない。
例えば、こういうことだ
>どんぐり問題をやっていて、大きい数の割り算を絵で考えることを嫌がったから、2年生の途中で止めた。
●これ(この年齢では、遊び感覚ですべきこと)をしたくないと思うのは、(年齢的に普通ではなく)理が優っている状態に育ててしまったからです。
「こんな事しなくてもわかるからいいじゃん」「めんどくせぇ」状態ですね。
この過程(早期に理が優っている状態)に入ってしまって、自分で自分の才能を半減させた子供達を数多く見ているので分かりますが、本人も保護者も全く気づきません。
それどころか、口には出しませんが、親も「そんな事する必要ないんじゃない」と思うことが多く、しないほうが「頭がいい」と勘違いしているから、異常に気づかない。
「感情のない顔と鋭い目つきには要注意」と書いているが、その手前の状態である。
さらに、2年の後半から「思考」を要する問題になっているので、思考以前に成長を閉じたことになる。
高度な勘違いである。どんぐりを、基本的な理論思考を作る踏み台と見ているようでは、残念ながら、MAX教育は不可能である。
例えば、漢字を一瞬で覚える方法(IF法)は教えるが、なるべく使わないようにしてもらうのが「どんぐり倶楽部」である。
なぜなら、その年齢では、多量にすべき事ではでないからだ。
効率的なやり方を知らないから、しないように言っているのではなく、最高の手法を知っていて言うのだから、その理由を考えていただきたい。
「どんぐり」のからくりは全てそうなっている。
既存の学習方法が目指す最高点に、もっとも効率良く辿り着く術を知っている、が、使わない。
それには、理由があるのだ。
子供の才能が潰されるからだ。
でも、気づかない。
相当賢い親でも気づかない。
生活環境の変化までは考えないのだろう。
今(小学校で)、50地点にいて、本来200地点までいけるのに、「50地点から120地点に行ったから、才能が開花した」と言って喜ぶ人が殆どだ。勿体無い限りである。
私は、1990年台(在職時)に50人程度を開成中学に合格させていた塾にいた。
だから、いわゆる「頭のいい子共」がどう育つのかは分かる。
そして、その中のコンマ数%の子供が余裕でいることも知っている。
逆に言うと、そのコンマ数%以外の子供達が悲惨な末路をたどるのも知っている。
上記の様なブログで見受けられる書き込みの根底の考え方には「全体は部分から成り立っている。だから、部分を完璧にマスターすれば全体になる。」という機械的な思考があるように思われる。
ここが、違う。
全体は全体のままで、大きくなったのだ。
常に、全体で成長しなければ、合わせたところで歪になる。
これが、分かっていない。
所謂、複雑系である。
これは、歩行には両足のバランスが必須であり、片足ずつをバラバラに鍛えても、歩けるようにはならない。という例えで説明していたものである。
■2005年のアドバイスより
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[636] しげる 投稿日:2005/01/28(Fri) 20:37 [中国]宿題に計算カードを2分以内でやるというのが毎日あります。それって何の意味もありませんよね。それで三角計算を私が作ってやらせています。足し算と引き算が親戚だということがわかってきたようです。もう少しで公文の後遺症が直るかもしれません。しかし、文章題はまだまだ先のようです。それで、思考力を鍛えるために四谷大塚のパズルをやらせています。思考力が視考力に変わるのでしょうか?
●パズルは不要です。肝心なのは「言葉←→絵図」の行き来の部分です。「言葉」だけ「絵図」だけというのは、歩く準備のつもりで「右足だけ」「左足だけ」を動かしているようなものです。実際に歩くには両方を使って初めて出てくる感覚(バランス感覚など)が大事なのです。片方ずつやっても何にもなりません。時間とお金の浪費です。「お話し」をしてあげたり散歩をしたりする方が学力は伸びますよ。
[From どんぐり倶楽部:T.Itoyama]
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