●読書なら、何時間でも許す保護者がいる。
止めていただきたい。
幼児・児童期の長時間読書は、危険である。
TVゲームよりはいいですが、それでも危険です。 TVゲームは論外ですからね。
漫画じゃなくても同じです。
「本の虫」を、何かいいことのように勘違いして
「時間があると、本ばっかり読んでるんです。もう少し外遊びもして欲しいんですけどねぇ。」と平気な顔で言う。
平気な顔どころか、自慢げに言う保護者までいる。
何を勘違いしているのだろうか。
慌てて下さ〜〜い!
非常に危険な状態に育ててしまったということですよ。
直ぐにでも、本からひっぺがして、ガンガン外に連れていき、疲れて眠くなるまで外遊びをしなくては大変なことになります。
大人も大人で、安易に「見聞を広めるには〜」なんて言ってはいけません。
見聞を広めるのは「現実世界で」の話です。
仮想世界では、
その仮想世界に入る以前に、現実世界で体験して蓄積したデータを使います。
ところが、そのデータは、幼児・児童期には非常に貧弱なデータしか蓄積されておらず、
豊かな仮想世界を作り上げることが物理的に不可能です。
つまり、読書にふけっている幼児・児童期の子供達は、異常なまでに貧弱な仮想世界で時間を過ごしていることになります。
また、それだけではなく、
この時間は、現実世界から受ける刺激や情報が一切入ってこないので、現実社会に対応する準備が全く出来ません。
日常生活で必要とされる適度なストレス耐性さえも育たなくなる可能性まで出てきます。
幼児・児童期には、本は嫌いじゃないけど、外遊びと読書だったら、迷わずに「外遊び!」と言えるバランスで育てなければ、後々、厄介なことになります。
仮想世界を十分に豊かに作り上げられるほど、現実世界を味わい尽くしたあとでは、読書の時間は至福の時間となります。
そのためにも、幼児・児童期には「本の虫」には、体を張ってでもさせないことが大事なんです。
ただし、その現実世界も、量ではなく質を、味見ではなく味わうことを重視しなければ時間の浪費になります。
体験した数が多ければ豊かになるというものではありません。
どれだけ深く、どれだけ味わい、どれだけ感じたかで、蓄積されるデータが異なるからです。